『豊臣女系図』目次
目次
まえがき 母系の一族/賤ヶ岳で活躍した先祖
■第一章 豊臣女系図
〈紹介と解説〉母方祖父は神官/なぜ豊臣の「母」には権威があるのか
母の系譜 木下の名字/供養されない父親
おばの系譜 杉原家、浅野家/小出家/青木家/福島正則/加藤清正
姉の系譜 お江からつづく豊臣の血脈/本願寺と豊臣氏/秀次の子孫/生命の流れ
〈参考資料〉「豊臣女系図」主要人物の系譜 関兼員/杉原家利/青木一矩(秀以)/朝日/道松(杉原定利)/加藤清正/福島正則/木下弥右衛門/竹阿弥
■第二章 国学者と豊臣一族
〈紹介と解説〉太閤記と国学者
国学・神道・秀吉 国学者の系譜/神となった秀吉/真書太閤記の価値
水 日本に適した思想とは/万物の本源として/神道哲学とギリシャ哲学
〈参考資料〉豊臣氏ゆかりの国学者 木下勝俊(長嘯子)/下河辺長流/契沖/栗原信充(柳庵)/塙保己一
■第三章 桃山時代の精神
〈紹介と解説〉日本文化のアイデンティティ
秀吉がつくった桃山時代 時代と英雄/桃山文化からの再出発/日本らしさの発現/桃山の地名/三木首相の糾弾、三浦梅園の教示
聚楽第の謎 桃山文化の傑作/左右非対称の美/立花との共通点
音楽に耳をすますように歴史に向き合うこと 隆達とお通/歴史は芸術作品
■第四章 大坂城の遠景
〈紹介と解説〉 失われた城を描く/総合芸術としての城
聖地と城 大坂城は神域/古墳時代からの沿革/神籠石の城/なぜ大坂は永遠の都になれなかったのか/秀吉の都市計画/世界に誇るべき大芸術
大坂城の伝奇 秀次の亡霊/金城聞見録/妖怪の出る便所/淀殿の亡霊/豊臣秀頼の子孫は生きていた?
母なる山里丸山里丸は秀吉にはじまる/豊臣の「母」の生活空間/母親思いの秀吉/淀殿、山里丸に死す/茶道の指導者だった秀吉
小田原城から江戸城へ 石垣山一夜城の庭園/幻の天正庵を探す/大坂城と江戸城/江戸を発見した秀吉/変貌と衰弱/普請奉行だった先祖の話
■第五章 日本芸能史のなかの秀吉
〈紹介と解説〉なぜ芸能文化に通じていたのか/歌舞伎と秀吉
宮廷雅楽の復興者 武士の儀礼と芸能/聚楽第行幸
能役者 秀吉 太閤能と歌舞伎/世界最大の舞台/オペラ的秀吉/新作能の豊臣秀次
歌舞伎と豊臣伝説 「桐一葉」と疑惑の忠臣/史実は正反対/美化された過去
■第六章 千成瓢箪と水の呪術
〈紹介と解説〉 聖なるイコン
千成瓢箪と水の呪術 豊臣一族のシンボル/近江の民謡/航海とまじない/海原にきらめく金の瓢箪
■第七章 安土城は古墳か
〈紹介と解説〉古墳と城
安土城は古墳か 外国人が見た信長/大坂城の先駆的存在/蛇石の行方/バベルの塔との類似/おねの寺での心霊体験/安土城は古墳か
■第八章 水へのまなざし
〈紹介と解説〉秀吉と哲学教授をつなぐもの
水と城の話 大坂城の水は美味しくない?/神秘の井戸/伏見城を守る宇治川/淀殿の城
青山に水車があったころ 奇妙な事/小さな虹が踊っていた/名前のない川たち
あとがき 異形の教養人/秀吉の神道人脈/知者の系譜
櫻井成廣 論文・著書目録
カバー画像「洛中風俗図屏風」をめぐって 岩佐又兵衛と秀吉