『火山で読み解く古事記の謎』
目次
第一章 アマテラスと縄文時代の巨大噴火
謎の提示、解答の予告
古事記の構造
四股を踏む女神
永遠の闇が世界を覆う
冬至説、日食説への疑問
スサノオを火山の神とみた人たち
ロシアの革命家による考察
黙殺された理由
幻のウィキペディア記事
いざ、鬼界カルデラへ
縄文時代の火山島
高さ四三キロ、噴煙の柱
スサノオが海底火山であるならば
水の消失が意味するもの
火山灰被害のリアリティ
火山の冬、永遠の夜
縄文時代、九州南部の人口は多かった
火山が好きな縄文人、アンチ火山の弥生人
唐突な食糧神のエピソード
日はまた昇り、大地はよみがえる
第二章 出雲──八雲たつ火山の王国
死火山、休火山の風景
大陸から切断された痕跡
ヤマタノオロチの赤い色
スサノオの成長と火山の生涯
縄文杉は三瓶山の噴火を証言する
「八重垣」の謎
スリットダムという防災設備
「八雲立つ出雲」が示すもの
オロチの剣
ナイフになったマグマ
出雲王国は幻想だったのか
『火山列島の思想』
国譲り神話に大地を鎮める祈りを読む
第三章 縄文時代に出現した天孫降臨の山
先導する祭祀者集団
天孫降臨の場所はどこか
火山集積地に立つ高千穂峰
日本列島を統治する正統性
サルタヒコとは何者か
アメノウズメは大地を鎮める専門家
コノハナサクヤ姫の出産
なぜ富士山の守り神なのか
「穂の神話」ではなく、「火の神話」として
第四章 女神イザナミ──黄泉の国は火山の王国か
気の毒なくらい不人気な国産みの母
死火山の女神
ハワイの火山の怒れる女神
ブドウと桃の出現
火山とタケノコ
イザナギが鼻を洗ったのは
黄色い温泉
黄泉の国は坂の上にある
黄金も名水も火山からの贈り物
第五章 熊野──謎の巨大カルデラの記憶
神武天皇を襲った「熊」の正体
日本最大の死火山
出雲と熊野
イザナミとカグツチの墓標
熊野火山と温泉の謎
神武東征と室生火山群
神武天皇の名前
「熊」とは何か
第六章 大地を鎮める王──永遠に遍歴するヤマトタケル
クマソタケルの奇妙な殺され方
神さまのオナラ
「からくに」とは何を指すか
突き立てられた剣
タケルの襲名
戦いの舞台
景行天皇-ヤマトタケル-仲哀天皇
九州の土蜘蛛
転々とする草薙の剣
女性に頼ってばかりの英雄たち
終章 日本列島における火山の記憶
平成時代──天皇の古代的風貌
古事記の論理、天皇の倫理
日本列島に太陽信仰はあるか
アマテラスの年齢
時間を二つに分けるもの