火山と日本の神話
亡命ロシア人ワノフスキーの古事記論
桃山堂編 アレクサンドル・ワノフスキー、鎌田東二、野村律夫、保立道久、蒲池明弘著 2000円+税
ロシアの革命家で日本への亡命者、早稲田大学の教師ワノフスキーは古事記神話の根幹に火山の記憶を見出し、戦後まもなく『火山と太陽』を出版しました。今回、火山神話論の先駆的論考として密かに注目されていたこの本を復刻したうえで、分野の異なる三人の大学教授に読んでもらい、解説と感想をまとめてもらいました。
加えて、ワノフスキーの評伝「火山と革命」、火山神話論の地質学的背景を探る現地ルポ「火山と神話の現場からの報告」を掲載。二千万年以上まえの日本列島の形成期にまで視野を広げて、神話研究と地質学の二つのルートから火山列島の神話の謎を探っています。 詳しい内容はこちら
■ 緑色の文字から、個別のページへのリンクを張っています。
■ A・ワノフスキーの火山神話論を紹介しつつ、深掘りすることを目指して、『火山と日本の神話』の編者によるブログ「火山と古事記」を連載中。
■ 『火山と日本の神話』第二部「『火山と太陽』を読む」に掲載されている宗教学者鎌田東二氏のインタビュー論考「火山と黙示録」の全文を公開しています。ワノフスキーの古事記論の背景を解説するとともに、長年にわたる鎌田氏の火山神話についての論考を披露しています。
■「火山の本」のリストです。
『火山と日本の神話』の参考文献をはじめ、文系的な火山の本を紹介しています。
書評・紹介記事ほか
「ユーラシアからアジアへと連なる観念の地勢図」
図書新聞2016年6月18日
「私たちが足元の大地を学際的に捉えるヒントを与えてくれる本」
山陰中央新報2016年3月27日読書面 書評 (評者 天野一男・茨城大名誉教授)
「宗教哲学、地質学、歴史学の視点からの解読、ワノフスキーの評伝を収めた」
読売新聞2016年5月8日読書面に紹介記事掲載。
「火山活動は実は、古くから日本人の精神に大きな影響を及ぼしてきた」
日本経済新聞2016年2月7日読書面コラム「本の小径」に紹介記事掲載。
「日本神話の源流は火山の王国・九州で生まれたと主張する本」
温泉と火山の県・大分県の地方紙 大分合同新聞2016年2月7日の読書欄に紹介記事掲載。
「(古事記は)世界と国家の発生を主題とする統合された壮大な叙事詩だと主張した」
宗教関係の新聞 中外日報2016年2月26日の読書欄に紹介記事掲載。
「ワノフスキーの評伝も収録され興味深い」
読書好きの登山愛好家のための雑誌山の本(2016年夏号)に書評掲載。
電子書籍シリーズ
「秀吉伝説集成」
全国各地にのこる伝説・伝承をてがかりに、豊臣秀吉の謎を探る電子書籍シリーズ「秀吉伝説集成」を刊行します。なぜ、無名の若者が天下人になったのか。その卓越した才能はどこに由来するのか。従来の歴史研究では軽視されていた伝説・伝承から、〈日本史上最大の謎〉豊臣秀吉のバックグラウンドを探ります。二〇一六年一二月、五冊を同時刊行。
『秀吉と翼の犬の伝説』
『尾張中村日の宮伝説』
『古墳と秀吉』
『豊臣秀吉の系図学』
『黒田官兵衛目薬伝説』
秀吉と翼の犬の伝説
蒲池明弘 佐々木四十臣 著 電子書籍のみで刊行 400円+税
(長さは四万字強。新書サイズの本でいえば、百ページよりやや短い程度です)
羽犬塚」という町が福岡県筑後市の中心部にあり、この地名の発祥をめぐって、豊臣秀吉と「羽犬」すなわち翼のある犬の伝説が語られています。戦国時代末期の金山探索の歴史をまじえながら、羽犬の謎に迫ります。羽犬伝説の背景をなす秀吉の九州遠征についての史実を、地元の歴史家の佐々木四十臣氏が執筆。
豊臣秀吉と翼のある犬の伝説
薩摩国の島津氏を攻めるため、九州に遠征した際、秀吉は一匹の愛犬をともなっていた。その犬は鳥のような翼をもつ世にも珍しい犬であったが、この地で死んでしまう。秀吉はその死を悼み、塚をつくるよう命じた。羽犬を葬った塚があることにより、この土地を「羽犬塚」と呼ぶようになった。異伝もあって、そちらでは羽根のある獰猛な犬が、秀吉の軍勢を妨げたという話になっている。
書評・紹介記事
電子書籍にしぼった書評サイト『ふむふむ』で、紹介記事が掲載されました。筆者の忌川タツヤ氏は、その筋で有名な電子書籍のセルフパブリッシャーであり、フリーのライターさんです。
パソコン、スマホで試し読みできる「立ち読みリンク」を用意しました。
尾張中村 日の宮伝説
大坂夏の陣のあと、秀吉のふるさとは消滅した
横地清 著 桃山堂 編 電子書籍のみで刊行 300円+税
(文字数は二万字。新書サイズの紙の本でいえば、四十ページくらい)
豊臣秀吉のふるさとである尾張中村には、秀吉ゆかりの文物がほとんど残っていません。その原因は、豊臣氏が滅亡した大坂夏の陣の戦いのあと、秀吉にゆかりのある神社、寺などがことごとく尾張中村から移転させられ、それを免れた寺社も秀吉ゆかりの文物を奪われ、規模縮小を余儀なくされたからだというのです。幕府権力は、尾張中村から秀吉にかかわる「記憶」をことごとく消し去ったのではないか──。名古屋市中村区在住の地元歴史家による徳川幕府の隠された罪への〝告発〟の書。
パソコン、スマホで試し読みができる「立ち読みリンク」はこちらからどうぞ。
書評・紹介記事
電子書籍サービス「ヨンデミル」のサイトで、紹介していただきました。
http://news.yondemill.jp/2017011103-2/
古墳と秀吉
「大坂城=前方後円墳説」からの探究
蒲池明弘 著 電子書籍のみで刊行 500円+税
(文字数は六万字。新書サイズの本で言えば百数十ページです)
なぜ、秀吉の一族は土木的な知見と技能をもっているのか──。古墳、古代山城、土師氏、天満宮など秀吉にかかわる伝説の舞台を訪ねながら、秀吉の土木的なルーツを探ってみました。京都大学教授だった藤枝晃氏が提唱した「大坂城=前方後円墳説」を糸口として、、大坂にあったとされる仁徳天皇の王宮が秀吉の大坂城の前身である可能性についても考えています。
パソコン、スマホで試し読みができる「立ち読みリンク」はこちらからどうぞ。
書評・紹介記事
謎の知識人集団によるサイト『趣味的偏屈アート雑誌風同人誌』さんに紹介していただきました。筆者は匿名ですが、著作が平凡社ライブラリーにも所収されているその筋では有名人です。
http://winterdream.seesaa.net/article/446343855.html
豊臣秀吉の系図学
近江、鍛冶、渡来人をめぐって
宝賀寿男+桃山堂 著 電子書籍版 700円+税
(紙の本では四六判232ページです)
紙の書籍として刊行された『豊臣秀吉の系図学』の電子版です。紙の本の半額以下の価格で提供しています。
「週刊文春」「図書新聞」などに書評掲載。
パソコン、スマホで試し読みができる「立ち読みリンク」はこちらからどうぞ。
黒田官兵衛目薬伝説
目の神、鉄の神、足なえの神
奥沢康正、石瀧豊美ほか著 電子書籍版 700円+税
(紙の本では四六判248ページです)
紙の書籍として刊行された『黒田官兵衛目薬伝説』の電子版です。紙の本の半額以下の価格で提供しています。
パソコン、スマホで試し読みができる「立ち読みリンク」はこちらからどうぞ。
豊臣秀吉の系図学
近江、鉄、渡来人をめぐって
宝賀寿男+桃山堂 編著 2400円+税
秀吉は朝鮮半島から移住した渡来人の子孫なのか?なぜ、豊臣一族の先祖伝承には、鍛冶・製鉄が見え隠れするのか?謎の系図集と古代製鉄を手がかりに、天下人のルーツをさぐる野心作です。
(豊臣氏関連の系図はこちらに掲載)
新聞、雑誌で紹介されました。
「歴史の妖しさと面白さに魅了される一書」
立花隆氏による書評(週刊文春「私の読書日記」で紹介されました)
「地理学、民俗学、宗教学などの知見を踏まえた総合的な問題意識」
図書新聞2014年11月8日
「秀吉のルーツを〈鉄〉をキーワードに読み解こうとする試み 」
読売新聞2014年7月20日の「本よみうり堂」に紹介記事掲載。
「事実薄き世界で真実を求める冒険の書」
朝日新聞2014年10月12日の読書欄に紹介記事掲載。
鉄鋼かんけいのビジネスマンが読む専門紙の鉄鋼新聞2014年10月27日付に紹介記事掲載。
歴史系ポータルサイト「武将ジャパン」に、紹介記事が掲載中。
黒田官兵衛目薬伝説
目の神、鉄の神、足なえの神
桃山堂 編 1700円+税 248ページ
NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』によって、姫路市の広峯神社を舞台とする黒田家の目薬商いはすっかり有名になりましたが、これが史実かどうかについては賛否両論があります。この話をはじめ官兵衛の所伝には虚実不明の話が多いのですが、眼科医学史、金属考古学、民俗学、地名研究、系図研究など各分野の専門家が伝説の背景から、黒田官兵衛を生んだ歴史的風土とは何かを考えています。
新聞、雑誌で紹介されました。
読売新聞2014年11月9日付朝刊「本よみうり堂」に紹介記事掲載。
時事通信社に取材して、いただきました。配信当日はYAHOOニュースにも掲載。時事ドットコムに記事掲載中。
鉄鋼関係専門紙・日刊産業新聞2014年10月2日付に紹介記事掲載。
歴史系ポータルサイト「武将ジャパン」に紹介記事掲載中。
豊臣女系図
哲学教授櫻井成廣の秀吉論考集
櫻井成廣 2000円+税
青山学院大学で哲学、論理学の教授であった櫻井成廣氏(一九〇二~一九九五)は、城郭研究のパイオニアの一人にして、茶道、古典芸能、神道の歴史にも通じた哲学教授(青山学院大学)、そして異色の豊臣秀吉研究者でした。著書や雑誌論文から抜粋した長短とりまぜ四十数編の短文を、「系譜」「城」「芸能」「瓢箪」「神道、国学」などのテーマ別に再編集。城郭研究者の「現場主義」と哲学教授の「思索」が、謎多き天下人秀吉の深層に迫っています。